5月5日に二匹の黒猫(びー、くー)を偲ぶ会を奥野ビル306号室で開催しました。5日はくーの月命日でしたが、そんな日に開催できてよかったです。振り返りを書いておきます。
開催のキッカケ
306号室をその日にたまたま借りていたのがキッカケでした。たまたま借りていたというのもおかしな話ですが、本当にそうなんです。306号室プロジェクトのルールで四半期ごとに部屋の予約時期を区切っているのですが、2月が第一四半期分の予約時期だったので、何かしようと思い1日だけ借りていました。借りた当時は、まさかその後すぐに猫が死ぬなどとは思っておらず、借りた名目も公開制作でした。
また、1年前にびーが他界していますが、びーを偲ぶ会を開きたいと思っていたのに時期を逸してしまい、開催できていなかったことがずっと引っかかっていて、これ(現実がこのようになっているということ)は借りている日に二匹合わせて会を開けということに違いない!ならばタイトルはBye Bye Blackbird(スタンダード曲)をもじってBye Bye Blackcatsだ!と、止まらなくなってしまい、今に至ったというわけです。
会の準備を経て
準備したものは、二匹それぞれのポートレイト(遺影)、ねこまんがTシャツ、二匹の写真いくつか(スライドとプリント)。Tシャツについては、以前から媒体としてTシャツを使いたいと思っていたのと、ねこまんが自体が素の写真とは違うので、ずいぶん早くに準備できました。
が、やはり写真を見返すまでには時間がかかりました。1年という時間を経たびーはまだしも、さすがにくーの活き活きした写真を見るのは辛いので、Tシャツのネタ探しの続きでねこまんがを見ながら写真を探すことにしました。そうしていると、とあるまんがのびーの立ち姿がポートレイトに良さそうなことに気づきました。そして同じ背景のくーの写真を探したくなり、それがきっかけで過去写真を時系列に見返し始めまて、すぐに二匹のポートレイトを決めることができました。そこからは集中できた気がします。
死んだ猫の写真はもう撮れないのだけど、過去の写真を見返し、セレクトし、印刷し、組み方をあれこれ考えるのがなんかよかったです。またやりたいと思いました。その淡々とした過程を辿ることに意味があるんだと思いました。写真を見返すことによって当時の自分が考えていたことも思い出すことができ、自分との対話にもなりました。
振り返り
一言で言うと、やってよかったです。
私たちを心配して来てくれた知人がいたこと、今まで気づいていなかった知人の出来事を聞けたこと、会の主旨を共感してくれた来場者がいたことなど、嬉しいことがありました。そのような気づきがあるから、自分だけで過去を振り返るのではなく、他者と交わるところで振り返るのが大事なのかもしれません。
一方、SNSの投稿には、今ごろは仲良く遊んでますね、というコメントをもらいました。正直、これには自分の視野が狭くなっていたことに気づかされました。つまり、自分の視点「ねこまんがの猫が皆いなくなってしまった」状況は、猫の視点では「まー、びー、くーは仲良くしている」状況かもしれません。三匹の不在を表すのなら、こちらの方が素敵な言い回しですね。
猫の死を克服するなんてできません。死んでもなお私たちに影響を与え続けるでしょう。であるならば、何かにかこつけて死んだ猫を持ち出すことは今後もあるかもしれません。もしかしたら、そうすることで、自分なりに「乗り越えなくていい」というメッセージを伝えられるかもしれない、今はそう思っています。
当日の様子を5枚載せておきます。
(以下はイベント開催告知の記事です)
おまけ
ねこまんがからびーのポートレイトによさそうな写真を見つけたと書きましたが、以下のまんがの一コマ目(左上)のものです。