レビュー

あいちトリエンナーレ2016/名古屋エリア/大巻伸嗣(愛知県美術館10F)

白い床(フェルト)に複数のステンシルと複数の色を使って伝統柄や文様を描いた作品で、その大きさは20メートル四方に及びます。見た目が曼荼羅みたいです。展示室入り口で靴を脱ぎ、細い廊下を進んで部屋に入ると曼荼羅が床に広がっていて、端の敷石を通って出口へと向かうのですが、気分的にはお寺の本堂をお参りしているかのように感じました。展示室を出たところに、作品制作の様子が早回しで上映されていて、緻密な制作過程に驚きました。また、実際に見ると少し模様が滲んでいる箇所があったことに気づくのですが、どうも顔料を乗せただけの状態のようです。あいトリNAVIのインタビューを読むと「自分の歴史(は見えないけれど)それをビジュアル化して再生した後に、踏んでいくことで意識を蘇らせていきたい」という意味が込められていることがわかりました。近い将来に踏まれるための作品の状態を見る、というのが腑に落ちる気がしました。作品タイトルは《EchoesInfinity―永遠と一瞬》。ちなみに、10月11日から踏めるようになった模様(以下は記事引用)。約20メートル四方の展示室内床面に花や鳥などの文様を顔料で描いた同作品は、これまで敷石の上からのみ鑑賞が可能でしたが、10月11日(火)以降は作品の上を直接歩くことができます。来場者が作品を踏みしめることによって文様は次第に姿を変え、時間と記憶が刻まれていきます。
http://aichitriennale.jp/artist/ohmakishinji.html