画像のグリッチ試行錯誤(Webサービス、sed、audacity)

思いつきで画像のグリッチ加工をやってみました。ブラウン管のカラーテレビが故障した時のような加工になるやつです。
最終的にはプログラミングで実現したいのですが、すぐできる方法としては難易度順に以下の3パターンがあります。

1.グリッチ加工のウェブサービスを使う

いくつか使ってみましたが、PHOTOMOSHとImage Glitch Toolが好みでした。

両者は、データ破壊の性質が違っているので状況に応じて使い分けできそうです。PHOTOMOSHは画像の被写体の輪郭などは残るような加工が得意で、Image Glitch Toolは横に線状の色の帯が出るような加工が得意です。

PHOTOMOSHの方が色々できそうな感じですが、しばらく使っているとパソコンが重くなります。どちらもランダムにイフェクトをつける機能があるので、PHOTOMOSHのランダム機能(MOSH)で気に入ったイフェクトがあれば、そのパラメータを記録してストックしておくのがよいのかもしれません。

PHOTOMOSHの特徴

  • ランダムにイフェクトをつける機能あり(MOSHボタン)
  • パラメータの名称がわかりやすい(Posterize、Dot Matrixのように)
  • パラメータ数が多い(27)
  • 各パラメータごとに値を細かく設定できる
  • 入力は静止画だけでなく短い動画(10秒以内のMP4)にも対応
  • 出力はJPEG、GIF、WEBM(HTML5video)に対応

PHOTOMOSHの出力例

Image Glitch Toolの特徴

  • ランダムにイフェクトをつける機能あり(RANDOMIZEボタン)
  • パラメータ数が少ない(4、Amount、Seed、Iterations、Quality)
  • パラメータ間の設定加減のコツをつかむのは時間がかかりそう
  • 画像サイズはかなり縮小される(幅775px)

Image Glitch Toolの出力例

【無料】オンラインで画像のグリッチ加工がサクッとできるサイトまとめ
https://matome.naver.jp/odai/2152855196450683101
PHOTOMOSH
https://photomosh.com/
Image Glitch Tool
https://snorpey.github.io/jpg-glitch/

2.Macのターミナルでコマンド編集する

sedでファイルの特定文字を別のものに全置換する方法です。全置換だとどうしても均等に横一直線に引っかき傷ができる結果になります。sedをパイプでつなげると複数置換できますが、結果は汚い感じです。スクリプトを組むなりして工夫が必要ですね。
以下の記事を参考にしました。
https://karaage.hatenadiary.jp/entry/20130620/1371742416

手順は以下

  • ターミナルを立ち上げて、グリッチしたい画像のあるフォルダにcd
  • ロケールを日本語ではなく英語にする(LANG=C)
  • sedで特定文字を全置換する
  • $HOME直下にglitchというフォルダがあり、photo1.jpgという画像がある場合の例
cd glitch
LANG=C
sed -e "s/0/1/g" photo1.jpg > glitch1.jpg 
sed -e "s/0/1/g" photo1.jpg | sed -e "s/f/1/g" > glitch2.jpg

sedで全置換した出力例

3.画像をバイナリエディタやオーディオエディタで開き、適当に編集する

audacityというオーディオエディタを使ってみました。

手順は以下

  • photoshopでtiffに変換
    オプション 画像圧縮:なし、ピクセルの順序:チャネルごと、バイト順序:IBM PC
  • audacityでローデータの取り込み
    エンコーディング:U-Law、バイト順序:ビッグエンディアン、チャネル:1チャネル、
    オフセットの開始:0、インポートするために:100%、サンプリング周波数:44100HZ
  • 最初の5秒は触らない
  • それ以降の部分を選択してエフェクトを指定(使ったのはリバーブ、エコー)。
    ちなみに、オーディオファイルの最初の方が画像の上の方
  • エクスポート、オーディオの書き出し(ファイル名であえて、「.jpg」をつける)

audacityで複数箇所リバーブとエコーで加工した出力例

元データは以下の画像です。